Dr.エンドーのガッテン講座

講座その2:若さとは

動脈という管の中で、細動脈という細い部分が血圧の調節に重要な場所であり、いいかえますと細動脈が高血圧で一番やられやすい場所といえましょう。
ここの部分の調節異常が、前回講座でふれました最低血圧の上昇に反映されます。

細動脈は、ストレスのときに反応するような交感神経によって調節されており、リラックスさせるように調節されてはいません。
したがって細動脈は常に緊張する傾向がありますので、高血圧の治療の標的のひとつは細動脈のリラックスをいかにするかということになります。
この方面の画期的な薬は、カルシウム拮抗剤といわれているもので、これは正式にはカルシウムチャンネル拮抗剤であります。
平滑筋にはカルシウム チャンネルのはたらきで収縮します。薬でカルシウム チャンネルの働きをストップさせると、平滑筋の収縮がゆるみ、細動脈が拡張して血圧が下がることが期待されます。

したがって、「若さ」を保つということは、動脈年齢の若さを保つことであり、ほどほどのカロリー、低脂肪、塩分少なめの食事、理想的な血圧の維持、悪いストレスを避けることなど、現代人にとってあたりまえに近い結論となるわけです。
ここで強調しておきたいことは、動脈が硬くなってもある程度あともどりできるということです。 「わたしは長いこと高血圧だったから、動脈硬化はあともどりできるわけない」とあきらめないことです。
硬くなった動脈でも、時々刻々物の出し入れがおきているわけで、動脈の壁を形作っている物質はゆっくりゆっくり置きかわっているはずですから。

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