Dr.エンドーのガッテン講座

講座その4:動脈年齢をわかりやすく!(2)動脈のつまり

脂肪酸

私たちのからだの脂肪酸は、大別して四種類あります。
飽和脂肪酸、多不飽和脂肪酸、単不飽和脂肪酸そしてトランス脂肪酸です。

飽和脂肪酸

飽和脂肪酸は通常固形状態で、いわゆる脂肪といわれているもので、動物性脂肪に多いです。
飽和脂肪酸はミルク、クリーム、チーズ、バター、牛肉、子牛肉、羊肉、豚肉やハムなどの脂肪部分に含まれます。
また飽和脂肪酸はココナツオイル、椰子油などのトロピカルオイルに含まれます。
肝臓は飽和脂肪酸からコレステロールを作り出しますので、高コレステロール血症の人は脂肪をひかえた方がよいことになります。

多不飽和脂肪酸

これには、オメガ-3脂肪酸とオメガ-6脂肪酸の二つの型があります。
前者は健康にプラスに働き、後者の過剰摂取はマイナスに働きます。
例えばリノレン酸はオメガ-3多不飽和脂肪酸で、人のからだでは作られないので必須脂肪酸ということになります。
これと同様のオメガ-3脂肪酸は植物性プランクトンとそれを食料にしている寒流に棲むひかりもの魚類に豊富に含まれています。
例えば、鮭、鯖、マグロ、ニシン、オヒョウ、タラ、イワシなどの魚です。オメガ-3脂肪酸は亜麻仁油、麻油、クルミ油などの植物油に含まれます。
オメガ-3脂肪酸は心臓血管系の病気ばかりでなく、がん予防にもよい効果があることはすでに説明しました。

とり過ぎに気をつけるオメガ-6脂肪酸は植物オイルに多く含まれます。
コーンオイル、サンフラワーオイル、ベニハナオイル、コットンオイルに含まれます。
オメガ-6脂肪酸はしばしば血清コレステロールを低下させますが、善玉コレステロールのHDLコレステロールも下げてしまいます。

単不飽和脂肪酸

これはオリーブオイルやピーナッツオイルに含まれます。
今まで何度も触れたオリーブオイルですが、これには単不飽和脂肪酸が含まれ、またスクワレンが含まれています。
炒め物やドレッシングに利用すると、極めて健康的な食品です。

トランス脂肪酸(還元オイル=硬化油)

これは、天然には限られて存在する主に人工的な脂肪酸です。
天然の脂肪酸の大部分はシス型という分子の形をしています。
米国の食品産業は還元植物オイルからマーガリンやショートニングを作り出しました。
ショートニングの入ったパン、パン粉やケーキ類はかみ心地や歯ざわりのよいものです。
しかし、欧米では現在、人工的につくられたトランス脂肪酸は心血管疾患の発症率を増加させることが報告されており、現在がんとのかかわりが検討されています。
次に皆さまになじみの少ないこのトランス脂肪酸に詳しくお話しましょう。

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