Dr.エンドーのガッテン講座

講座その9:大豆の効果(2)大豆の栄養価-アミノ酸とカルシウム

大豆タンパク質

さて前回、タンパク質の構成元素のC,H,O,Nの起源についてお話しました。前回で触れられなかった大事なタンパク質のことがらについてもう少し付け加えておきましょう。
なぜなら、ヒトにとってタンパク質の一日必要量の下限たとえば75グラムというものがあっても、上限はないといってもいいくらい大切な補給物なのです。
その点で、ごはんやパンなどの炭水化物や脂っこい食べ物の食べる量は意識して減らすという点で考え方は根本的に異なります。
ところで、食材として優等生ともいうべき大豆のタンパク質量についてみなさんにイメージしていただきたいので、さまざまな食べ物と対比してお示ししましょう。
次の表は国内でよく使われている食品成分表からとったものです。

食品成分表(100グラムあたり)
エネルギー たんぱく質 脂質 炭水化物 カルシウム 食物繊維
大豆417Kcal35.3g19g28.2g240mg9.4mg17.1g
エンドウ352Kcal12.7g2.3g60.4g65mg5mg17.4g
サンマ310Kcal18.5g24.6g0.1g32mg1.4mg0g
牛肉(和牛)498Kcal11.7g47.5g0.3g3mg0.9mg0g
豚肉(ロース)202Kcal21.1g11.9g0.3g5mg0.3mg0g
鶏肉(ムネ肉)108Kcal22.3g1.5g0g4mg0.2mg0g
鶏卵(全卵生)151Kcal12.3g10.3g0.3g21mg1.8mg0g
牛乳67Kcal3.3g3.8g4.8110g0g
ホウレン草20Kcal2.2g0.4g3.1g40mg2mg2.8g
キャベツ23Kcal1.3g0.2g9.1g43mg0.3mg1.8g

これでわかることは、大豆のタンパク質量は肉類に匹敵あるいはそれ以上ということがいえないでしょうか。
ある人はこうおっしゃるかもしれません。「大豆など100グラムなんて食えるか」「やっぱり牛のリブロースを一週間に二回くらいは食べなければ、スタミナがもつわけない」など、聞こえてきそうです。

大豆に含まれる優良な成分は、タンパク質だけではありません。
上の表のほかの欄にある脂質、カルシウム、鉄、食物繊維をご覧ください。大豆はなんとバランスの取れた食材であり、きわめて密度の高い食材という意味でいわばCD(コンパクトデイスク)カセットみたいなものです。

わたしたちが口から食べたものはそのままではからだの中へは入ってはいけません。
この場合の大豆タンパク質は多くの場合そのままからだの中へは入ってはいけません。
ご存知のように、食べ物は消化管で消化吸収されるわけで、食べ物には消化管でいわば第二の調理によってさまざまなアミノ酸に分解されてからからだの中へ吸収されます。
第一の調理とは台所や調理場でおこなうお料理をつくることです。

大豆の場合さまざまな第一の調理法があるわけで、それらは普段わたしたちが食べているおなじみのものです。
納豆、お味噌、しょう油、お豆腐、厚揚げ、豆乳、おから、きなこなどなど。
前回お話しましたように、禅宗のお坊さんによりますと大豆をもちいた無数の献立があるのです。

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