家庭の医学

呼吸器について(2)

肺結核

少し前まではむかしの病気と言うイメージがありましたが、また最近この病気が増え始めました。「ふじの病」と言う病気から、いい薬の開発によりこの病気で亡くなる人が少なくなりました。
しかし住宅構造の変化や高齢者の増加やこの病気の原因となる細菌が薬に効かなくなったなどの理由により、また増加しはじめました。そのため、この病気に罹ると集団感染をしてしまいますので、感染するとその方だけ別に部屋を移して治療をしなければなりません。

原因・症状

気の中を漂う結核菌というものが原因で、普通健康な人がその菌を少量吸い込んだとしても病気になりません。なぜならば普通一般の人は、身体の中に結核への抵抗する力が出来ているためです。
しかし抵抗力のない人は、この病気の原因菌と戦う力が無くて、病気になってしまうのです。これが小さい子供や高齢者の病気として現れるのです。

この病気も状態が悪くなり表に現れるのに時間がかかります。まず咳やたんが出て、色も黄色になり、熱も出てきます。食欲もなく体のだるさを感じるようになります。病気が進むと、呼吸が苦しくなり、身体に必要な酸素と言う栄養が不足するので他の病気に罹りやすくなります。

治療・予防
やはり体力回復が一番だと思います。そのためには栄養と休養が必要だと思います。
その他に、結核を軽く見ないで早々に予防接種を受けると病気に打ち勝つ力を身につけられると思います。
また、気をつけて検診などを早めに受けて、病気をごく初歩の段階で見つけますと薬で直りも早いと思います。そのためにも、日頃の注意が必要だと思います。

自然気胸

私たちの肺は、2枚の膜に守られていると以前に説明したと思います。まだ覚えているでしょうか。
2枚の膜の中に液体が入って摩擦を防いでいることを説明したと思います。しかしその隙間に空気が入ると、空気に押されて肺が十分に膨らむことが出来なくなります。
この空気は、肺の表面に小さな穴が開き、肺に入った空気が本来ならば体内に栄養として取り込まれるはずのものが、膜と膜の隙間に漏れて起こる病気です。若い人に多く見られる病気です。

原因・症状
肺の病気が元になったり、肺の弱い部分が何らかの原因で破れて自然に起こります。最近では肺を包む膜の下に出来た小さなできもの(肺のう胞)が原因であると言われています。
治療
以前は安静にしても息苦しさを感じる場合は、酸素を吸うほかは特別な治療をしていません。しかし最近は、積極的に針やくだを体の中に入れて、溜まった空気を抜く治療が行われています。

肺炎

呼吸をするための空気の通り道に何らかの原因で、障害を起こした病気です。このために高い熱が出るのが普通ですが、原因となる細菌によく効く薬(抗生物質)で治ります。しかし小さな子供や高齢者は抵抗する力が弱いので、命に関わることもあります。

原因
肺炎の元となるものは、細菌やウィイルスなどいろいろな物があります。それにより現れる状態も違いますが、咳やたんが見られる以外に、唇の周りにできものが見られたり、脈拍が速くなったりすることもあります。
ところが、先ほども説明しましたように、抵抗力の無い人がこれにかかると力が無いので熱も出ず、肺炎だと自覚しないままに悪くなっていく場合もあります。これが高齢者の多くがかかる傾向であります。そのため十分な注意が必要になります。
治療と予防
単に肺炎だけなら良いお薬があるのですが、全身状態が悪くなると他の病気も重なってくるので治すのも難しくなります。時には亡くなってしまう場合もあるので、この病気に罹ったら、出来るだけ安静にしておくことが大切です。
部屋は乾燥を避けて、水分を十分取らせることが必要です。
そして日頃から体力をつけるために栄養を取り、体力をつけるために適度な運動をすることが必要です。熱があって食欲が無い場合でも出来るだけ食事をすることが必要です。そして早めに専門医の診察を受けましょう。

おわりに

呼吸について大まかな病気をあげていきましたが、みなさまがご存じの病気も多かったと思います。ごくわかりやすい言葉で説明してありますので、物足りなかった人もおられるでしょう。
さらに詳しいことを知りたいと言われる方は、下記の病院までいらしてください。病気についてのご相談は随時させていただいております。御遠慮なく来院ください。

引用・参考文献

看護・医学事典 : 日野原重明等  医学書院

呼吸器疾患患者の看護 : 石原恒夫  医学書院

呼吸ケアマニュアル : 日野原重明等  医学書院

JNNブックス呼吸器疾患ナーシング : 田中 健産

呼吸管理ハンドブック : 稲田 豊

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