先進医療部門のご案内

ガンマナイフセンター

ガンマナイフについて

ガンマナイフは手術することなく脳内の腫瘍や脳動静脈奇形などに、放射線の一種であるガンマ線を集中的に照射して、治療する定位放射線治療機器といわれる分野の治療装置です。

1990年にガンマナイフタイプBが日本に導入された際は、照射位置やガンマ線の太さは主導で調整していましたが、タイプC、パーフェクションと進化するのに伴って、これらの作業が自動化され、治療が正確、かつ迅速に出来るようになりました。

2016年にさらに進化したGamma Knife Icon(ガンマナイフアイコン)が日本でも使用できることとなり、その第2号機が当院に導入されました。この装置ではフレーム固定が一部の治療では不要となり、身体への負担がさらに軽減できます。


ガンマナイフについて

ガンマナイフの構造

ガンマナイフの中心部には、放射線ユニットが設置されています。このユニットには192個のコバルト線源が頭部の情報に配置されており、この線源からガンマ線のビームが0.1mm以内の誤差という正確さで一点に集中されています。
線源の配列の工夫によって、正常細胞に照射される線量を抑えながら、病変には爺分線量を照射させることが可能となっています。

ガンマナイフの安全性

ガンマナイフは患部に照射されるガンマ線量に比べ、周囲の正常組織のガンマ線量が急激に低下します。
したがって健康な脳組織への影響はほとんどなく、有害な後遺症を抑えることも可能となりました。
また全身麻酔なども必要ありませんので、体力や持病、年齢に関係なく安全に治療を行うことが出来ます。

高い治療効果と安全性

病変の位置に関係なく安全に治療

ガンマナイフは病変が頭蓋内にあれば、深部であっても安全に治療できる装置です。
下記のような腫瘍や血管病変に対して、ガンマナイフ単独で治療することも可能ですし、手術で摘出した後の残存部位をガンマナイフで治療することで、治療全体の安全性向上にも寄与しています。
当院における約20年に及ぶ5000例ほどの治療実績は、医療関係者の皆さまからの信頼の証だと自負しております。

高い治療効果

下記のような疾患に対して、ガンマナイフ治療では高い治療効果が得られており、およそ90%を超える病変に対して治療効果が認められています。
また、2015年からは三叉神経痛に対しても健康保険が適応となり、適応となる疾患がさらに拡大されました。

ガンマナイフ治療対象疾患

当院での治療実績

1.転移性脳腫瘍

ガンマナイフ-転移性脳腫瘍

2.聴神経腫瘍

ガンマナイフ-聴神経腫瘍

3.脳動静脈奇形

ガンマナイフ-脳動静脈奇形

4.海綿状血管腫

ガンマナイフ-海綿状血管腫

ガンマナイフによる治療手順

1.マスク作成 or フレーム装着

ガンマナイフ-マスク作成プラスチックマスクを適応できる方には、それぞれご自分の顔の形状に合わせたマスクを作成します。
ガンマナイフ-フレーム装着フレーム装着が必要な場合は、頭皮、頭髪の消毒後、フレームを4箇所で頭部に固定します。なお、散髪、剃毛は不要です。

2.病巣部の位置決め

ガンマナイフ-病巣部の位置決めガンマナイフによる照射部位と照射範囲を決定するために、MRIやCTなどの検査を行い、病巣の位置、大きさ、形状を把握します。

3.治療計画

ガンマナイフ-治療計画病変の種類、位置、大きさ、形状により3種類のコリメータを多様に組み合わせながら、コンピュータで治療計画を作成していきます。

4.照射

ガンマナイフ-照射頭部をマスクやフレームで治療用ベッドに固定すると、その後は自動で照射が行われます。照射中は大きな音がすることもなく、また痛みもありません。
ガンマナイフ-照射マスクシステムで照射を行っている間、頭部の動きが赤外線カメラやレファレンスマーカーでチェックされ、正確な照射が保証されます。

マスクシステムによる治療

マスクシステムによる治療では、プラスチックマスクとヘッドクッションが頭部の形状に合わせてそれぞれ作成されます。その後、ガンマナイフに付着したCTで画像を撮影し、照射部位を修正した後、治療を行います。
このマスクシステムは繰り返し使用できるので、分割照射が容易となります。
ガンマナイフ-マスクシステムによる治療

ガンマナイフによる治療日程

ガンマナイフ-治療日程

治療適応の確認のために、入院前に一度MRIで検査させて戴くことを原則としております。
外来受診が困難な場合には、画像の郵送などでも対応しておりますので、ご連絡ください。

※ガンマナイフの診察は完全予約制となっております。
 予約センター(TEL 0986-22-3000)までご連絡下さい。